私の所属校では、人尊校の指定を受けて、1人1人を大切にする授業を研究しています。方策の柱は、成功体験と協働学習です。

さて、先日の研究授業では、5年生の国語「すいせんします」を取り上げました。卒業をする6年生に、漢字を一文字プレゼントするために、各自が漢字を調べ、クラスに推薦します。

大切なのは、全員が参加して、全員が大切にされる視点です。場面としては、

①全員が、自分が選んだ字を、安心して推薦できる機会がある。→班の中でスピーチをする。班(席替え)は、子供たちの力や特徴、人間関係を鑑みて、担任が決めます。

②全員が、自分の考えを受け止めてもらえる。

→班で一文字にしぼる際、じゃんけんや多数決ではなく、良い点や新しい視点を出し合い、良いポイントの積み重ねで決する。

③苦手、得意に合わせて、参加の強度を変化させる。→班内では全員スピーチをしますが、全体の前でスピーチをするのは、スピーチをしたい子、まかせたい子を決め、得意な面の披露を認める。

④全員の字を、その子の筆跡で、全員の前で紹介(掲示)する。→班で選ばれた字だけでなく、選ばれなかった字も、黒板に掲示し、1人1人の思いに応える。

⑤クラスで決めた漢字に、全員が思いを寄せる。

→友だちの思いを受け止める土壌を、長い時間かけて育てていく。

自分も大切、友だちも大切。その気持ちを意識するため、クラスのモットーは、「みんな大好き！」としています。